だが市場の反応は二分しているように見える。
否定的な意見として見られるのは、一言でいうと「驚きがない」ということに尽きる。

発表内容のスペックを見る限り、確かに真新しい尖った機能は見当たらないので、
これらの意見が間違っているわけではない。

さて、ここでオリンパスの一眼レフシリーズの源流である

のコンセプトに立ち返ってみる。

OMシリーズ初号機である「OM-1(M-1)」発売当時のカタログから抜粋すると、
コンセプトの中心は以下の点かと思う。

思うのだが、デジカメ時代のオリンパスも、このコンセプトを守ろうとしているのだろう。

「写真を撮る道具」として、初号機OM-1で培った「あるべき姿」（例えば大きさや重さ）を死守しようとしているのではないか？

プロの写真家にとってのカメラは飯の種であり、大きかろうが重かろうが金額的に高かろうが許される部分は大きいと思う。しかしプロではないアマチュア～ハイアマチュアにとって、大きさ・重さ・価格というのは大きな考慮点であろう。
（もちろん機動性を重視するプロにとっても）

ただ、そうは言っても

・重さや価格を多少犠牲にしてでも高性能機を求めるハイエンド指向の声

　も

・コスト第一を求めるローコスト指向の声

　もあるだろう。

それらハイエンド指向・ローコスト指向の製品を各々展開し、
それぞれの技術・経験値を集約した「本道たる製品」にまとめ上げる。

数値的なものを見てみよう。

下表は各々の製品の大きさと重さをまとめたものだ。

2019.10