OM-D E-M5 mark3
昨日(2019/10/17)、オリンパスから「E-M5 mark3」が発表された。
オリンパスのファンが待望していたカメラであり、様々な憶測が飛び交っていた機種だ。
だが市場の反応は二分しているように見える。
否定的な意見として見られるのは、一言でいうと「驚きがない」ということに尽きる。
「上級機であるE-M1 mk2 のミニ版だね」
発表内容のスペックを見る限り、確かに真新しい尖った機能は見当たらないので、
これらの意見が間違っているわけではない。
さて、ここでオリンパスの一眼レフシリーズの源流である
OMシステム
のコンセプトに立ち返ってみる。
OMシリーズ初号機である「OM-1(M-1)」発売当時のカタログから抜粋すると、
コンセプトの中心は以下の点かと思う。
・最高の機動性
・操作性・高性能を重視した上での小型化
・携帯性にポイントをおいた軽量化
思うのだが、デジカメ時代のオリンパスも、このコンセプトを守ろうとしているのだろう。
「写真を撮る道具」として、初号機OM-1で培った「あるべき姿」(例えば大きさや重さ)を死守しようとしているのではないか?
プロの写真家にとってのカメラは飯の種であり、大きかろうが重かろうが金額的に高かろうが許される部分は大きいと思う。しかしプロではないアマチュア~ハイアマチュアにとって、大きさ・重さ・価格というのは大きな考慮点であろう。
(もちろん機動性を重視するプロにとっても)
要は「どんな人達のための道具なのか?」という非常にシンプルで重要な問いかけに対して、オリンパスの出した答えが「OMシステムのサイズ」なのではないかと思う。
ただ、そうは言っても
・重さや価格を多少犠牲にしてでも高性能機を求めるハイエンド指向の声も
・コスト第一を求めるローコスト指向の声もあるだろう。
それらハイエンド指向・ローコスト指向の製品を各々展開し、
それぞれの技術・経験値を集約した「本道たる製品」にまとめ上げる。
これを具現化しているのが、現状のOM-Dシリーズのラインナップだと思う。
・E-M1でハイエンドを目指し
・E-M10でローコストを目指し
・それらの集約点としてE-M5に結実させる
下表は各々の製品の大きさと重さをまとめたものだ。
初代OM-1の重量「490g」を基準に見ていくと、
最初のデジタル製品シリーズであるEシステムで、660g・800gと大幅な重量増加となっていたものをOM-Dシリーズでは軽量化し、最新のE-M5 mk3では414gというOM-1を大きく下回る軽量化を実現している。
そしてやはり、E-M5シリーズには
「OM-1の大きさ重さに対する思い入れ」
の強さがあるように感じられる。
この414gという軽さは、フルサイズミラーレス機であるソニーαシリーズで「Basic」として位置づけられるα7Ⅲの63.7%しかないのだ。(上級機のE-M1 mk2でさえα7Ⅲ比88.3%しかない)デザイン面でも、E-M5はOM-1との類似性を最も強く打ち出している。
オリンパスさん、もういっそのこと製品名変えたほうがいいんじゃないです?
E-M5
から
OM-5
に変えちゃいましょうよ。
製品の立ち位置というか、メーカーとしてのコンセプトもハッキリするし、
それによって製品評価も、より的を得たものが得られると思うんですよね。
M-1も途中でOM-1に変えたりしてるぢゃないですか(笑)
「OM」の名前の復活、期待しています。
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